Iku老師の家

漫画家、語学書籍作家、台湾と日本行き来しつつドタバタ生活しておりんす。

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作家から見た書籍の非効率性。

みなさんこんにちは。台湾で本を書いていました。

Iku老師です。

 

これまで、累計で30冊以上の本を書いてきましたが、

去年の3月を界にヒュッと書かなくなりました。

現在僕はユーチューブに動画をあげたり、ネット教材を作る毎日を過ごしています。

今日はなぜ、僕が本を書かなくなったのかを書いて見たいと思います。

 

 これは僕が作っているユーチューブ


在台灣讓我嚇到的10件事情(台湾で僕が言われてびっくりしたことベスト10)!!!

よかったら見てね。

 

本を書く時間

本を書く時間は一冊当たり3ヶ月くらいかかります。

これが複雑な本になればなるほどもちろん時間は増えていきます。

最初本を描き始めた頃は、「こんなに大変なんて!」

なんて自分はクリエイティブなことをしているんだろう。

なかなか出せない、ここに意味があるんだ!とトチ狂っていました。

クソバカでした。

 

なんのことはない。

本を書くというのは非効率的なのです。

間違いが内容に小さな「、」「。」をなんども見返します。

なぜか?

それは間違ってしまうと直すことができないからです。

ネットのブログやサイトに関していえば、多少間違っても

すぐに直すことができますよね。でも本は直すことができません。

初版部数3000冊ならその本を読んだ人みんなにど阿呆と思われるわけです。

 

本屋が消えとるがな

出版社では今あなたがこのクソブログを読んでいるこの時も、本屋にどう置いてもらうか、また、どんな広告を貼ってもらうかなどで躍起になっていたりしますが…そういう姿を近くから見ていて、僕は自分が恐ろしく冷めた目をしていたことに気がつきました。

 

この人たちはなんて無駄なことをしているんだろう。

なんでこいつらに僕の本の売上の一部でも渡さないといけないんだろう。

 

本屋のイベントを一ミリでも考える時間があったら、ネット上でのプロモーションに全精力を集中させて行くべきです。本屋は日本もそうかと思いますが、はっきり言って息をしていません。もう大多数は死に掛けでしょう。そんなところに広告を打つということは、

 

病気の兵士に武器を持たせるようなもの。

 

はっきり言って前線では使い物になりません。むしろ邪魔です。

それでいて出版社の人間が、なぜ売れないのかなどを話し合っていたのを見た時には、

寒気がしました。あっそうか、この人たちは自分が正しいと思うことをしているんだと。悲しい気持ちになりました。

 

本は金をばらまくだけ

書籍のロイヤリティは10%〜15%もらっています。

さぁみなさん1000円の本で、100円くらいもらえるんです。なんて素敵なことでしょう。あれれっ残りの900円はどこに行ったのかな?

 

そうですね、途中過程で人たちみんなに配られるんです。

本は作者の他に編集、デザイナー、営業・・・・

そして、それを印刷する印刷会社、梱包をする会社、運送会社・・・

さらには死にかけの本屋の店員・・・

 

などなど僕の人生には関係ないたくさんの人間に金を落とさなければなりません。

魚釣りをして、大きな魚が釣れたと思ったら、釣っている最中に別の魚にバンバン食われて行く感じですね。

 

釣り上げた時にはもう頭しか残っていないわけです。

まぁ、この方法を取っている自分が悪いわけです。自分の本を売るために関わっている人たちな訳ですから、どんなに時代に合わないゴミ糞みたいなことをしていたって、そこに対価を支払うのは当然です。

 

だから僕は作家をやめました。

ということで、僕は本を書くということを人生の中心に置くことをやめました。

幸いなことに現在はクリエイターにとって、非常に幸せな時代です。ユーチューブやフェイスブックやブログを使えば、自分の作りたいことを数分で世界に発信することができます。そして、そこに価値を見出してくれた方達から、仕事をいただけるようになりました。

 

ふー危なかった。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

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